金春ハリネズミ

女の都の金春ハリネズミのレビュー・感想・評価

女の都(1980年製作の映画)
4.3
フェリーニの描く女性には、溢れんばかりの生気と逞しさがありますよね。

性別の境界線を介して切り取られた無秩序な世界。

呆れるほど腐敗した男の有り様を、同種としての温かい視点で描きつつ、獰猛且つ絢爛な女性の賛歌を蠱惑的視点で包み込む。

無秩序に見えてその実非常に真っ当な聖域で、異性間の怒りと祝福が互いにぶつかり合う様は、これなかなか見応えがありますよね。

フェミニズムならぬミサンドリーが、男性としてとっても悲しいです。
でも男って弱いし確信犯やから、ただ黙ってそれに耳を傾ける他ないんです。