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ホルテンさんのはじめての冒険のmimocyanのレビュー・感想・評価

3.5
今年も残すところほんの僅かなので、楽しそうなの観よと思って。

ホルテンさんはノルウェーの鉄道マン。勤続40年、無遅刻無欠勤で迎えた定年の日の朝。あろうことか最後の最後で大遅刻をおかしてしまう。
茫然自失のホルテンさん。ずっと一律に過ごしてきた日常のリズムが崩れた結果、行き当たりばったりな行動に出てしまう。

同じレールの上を走り続ける鉄道マンていう設定は、まさにホルテンさんの人生を象徴するもの。
たかが遅刻ひとつ、されど内心ものすごく動揺してしまってるホルテンさんがなかなかにチャーミング。冒険といいながら、劇的なことはなにも起こらない。67歳にして自分の日常から一歩外に出るっていうこと、それがこの映画の指す冒険。積極的に笑わせてくる感じでもなく、ほんのーりとおかしくて、ちっちゃくて大袈裟で…でもホルテンさんにとっては大事件ていうこのギャップ。
すっとぼけた中身ながら、ホルテンさんの等身大?な姿にはちょっぴり人生を感じたり。最後に、あるチャレンジに踏み出すところも、見終わったあとじんわりくる。

途中ででてくるおかしなじいちゃん、NISSANが日本の企業なんて信じられるか?とかいっときながら、サントリーの響飲んでたりするのが地味におかしかった。
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