前作『エイリアン』は傑作SFホラーだったと個人的には思っているのだが、続編である本作は完全なSFアクション映画。監督もジェームズ・キャメロンに変更しており、その作家性を強く感じさせる作りにシフトチェンジしている。ところがこっちはこっちでめちゃくちゃ面白いのだ。確かに前作のような恐怖感は皆無なのだが、アクション映画として非常に見応えがあり、キャラクターもわかりやすくしっかりと描きこまれていて、観ていてグッと引き込まれるシーンばかり。一点引っかかったのは、前半で取り残された生存反応のある仲間たちを「もう繭にされているから助からない」と言って見捨てた主人公が、後半は同じ状況の少女を必死に助けに行く描写。結局少女は助かるし、であれば前半の仲間たちも助けられる手段があったのではないかとちょっと虚しい気持ちになった。でもそんなのは些細なこと、間違いなく傑作のアクション映画である。
