オーウェン

ハッスル&フロウのオーウェンのレビュー・感想・評価

ハッスル&フロウ(2005年製作の映画)
4.0
前々から見ようと思っていたが。スルーしてきてようやく鑑賞。

単純に底辺からの成り上がりとしか見ていなかっただけに、ラスト近くでの現実をまざまざと見せ付ける手法。
逆にこれをリアルと位置づけるからこそ、歌詞の内容がより深く感じる。

夢も希望もないとは決して言いすぎでない男Dジェイ。
ポン引きでその場しのぎの金稼ぎ。方や親友はプロのラッパーになって凱旋。
やつに出来るなら俺もとばかりに、自主制作でラップを作り上げていく。

この作曲の過程が面白く、安い機材での音入れ作業。
足りないものを補うのには金以外の提供。ここら辺も生活のなさを見せるからこそ、出来上がる歌が深く聴こえてくる。

テレンス・ハワードはこの作品で一躍知られることになるが、吹き替え無しのラップはやはり黒人特有のリズム感を作り出している。

主題歌の“It's Hard Out Here For A Pimp”は、コーラスが入るまでは平凡と言われていた。
曲が作られ次々に変化していく過程というのは、やはり見応えがあった。
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