ユースケ

X-MEN:ファースト・ジェネレーションのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ナチスを狩りまくるマッチョで洗練された雰囲気を醸し出すマグニートー(マイケル・ファスベンダー)。
フサフサの髪をなびかせる自信過剰でエゴイスティックな雰囲気を醸し出すプロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)。
遂に語られる二人の出会いと別れ。身も心も重ね合わせ、友情を深め合うホモホモしい二人の馴れ初めがたまらない本作は、1962年のキューバ危機を背景にX-MENの結成秘話を描いた【X-MEN】シリーズの前日譚。

本作のテーマはX-MEN×キューバ危機×ジェームズ・ボンド。
ファッション、スタイル、音楽、映像など、1960年代へのこだわりとケレン味の効いたど派手な演出。ショーン・コネリーのジェームズ・ボンドを思わせるマイケル・ファスベンダーをはじめ、全編に漂う【007】臭からは【007 カジノ・ロワイヤル】の監督をやらせてもらえなかったマシュー・ヴォーンの執念を感じざるを得ません。

獣の足で突っ走るビースト(ニコラス・ホルト)、口からソニック・スクリームを放って宙を舞うバンシー(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)、腹から破壊光線をぶっ放すハヴォック(ルーカス・ティル)、スプリットスクリーンでリズミカルに映し出されるX-MENのメンバーがそれぞれの能力に覚醒する訓練シーンは必見。
特に、プロフェッサーXがマグニートー心を解き放ち、巨大なアンテナを動かすシーンはホモホモしくてウットリです。

他にも、ブライアン・シンガーの【X-MEN】のオープニングで登場した強制収容所シーンの完全再現、ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)とミスティーク(レベッカ・ローミン)のカメオ出演、そして、【007 ドクター・ノオ】へのリスペクトをビンビンに感じさせる超クールなエンドクレジット(ロビー・ウィリアムズが復帰し、15年ぶりに5人組に戻ったTake Thatの【Love Love】は必聴!)など、みどころ盛り沢山。
これまで映画化された【X-MEN】シリーズではじめて納得できるクオリティの作品だと思います。

ちなみに、【007】シリーズのヴィランであるブロフェルドを思わせるセバスチャン・ショウ(ケヴィン・ベーコン)のモデルは、アウシュヴィッツ強制収容所で死の天使と呼ばれたヨーゼフ・メンゲレ。【マラソンマン】【ブラジルから来た少年】【ムカデ人間】など、沢山の映画に影響を与えたホンモノのクソ野郎なので興味があったら調べてみて下さい。