ボーイA
韓国映画以外で久々にシネカノンのロゴ、見ました。
そして最近「A」ってつく映画によく当たりますねw
まだ二十歳そこそこと思われるガーくんが医療少年院?のような建物から出て行きます。
どうやら彼は承認保護プログラムを受けて、いわゆるシャバに出るようです・・・。
イギリスにもそんなシステムあったかな?
ガーくんはどうやら幼い頃いじめられっ子で家庭環境もあまり良くなく、フィリップという唯一の友達がいたよう。
その子もその子でめっちゃ複雑な事情があって、ケンカがめちゃ強くて容赦ないからガーくんをいじめてた上級生をボコボコにします。
フィリップとガーくんが子供時代にスパイダーマンごっこをするシーンがあります!!!
どうやらこの少年時代に2人は世間を震撼させる事件を起こしたらしい。
そしてフィリップはすでに死んでいる。
少年時代の回想がちょいちょい挟まり、何があったのか?ってのがほんのすこーしづつ明らかになる。
奥手、というか挙動不審のガーくんの恋を後押ししてくれる職場の友人はふつうにいいやつです。
(どうでもいいけど、この会社の社名がDVやってw)
てかこいつ最初からガーくんに前科があること知ってても、態度は変わらないし、日々付き合っていく中で、ちゃんとと友達になってくれようとするので、めっちゃいいやつです。結構顔もいい・・・スコットランド系なのかな?
しかしガーくんの好きな女の子が「白くて大きいからあだ名が白鯨」って結構アレだな、と思いました。
ちなみにこの女の子もわりといいやつです。
ガーくんが最初デキなくても(たぶん童貞。アッチの方はわかりませんが・・・)責めず、時間をかけて向き合ってくれます。
保釈後のガーくんの周りにあんま性格悪いやつは出てこない。
(いきなり前科があることをバラす雇い主くらいかw)
頻繁に面談をする監察官のおじちゃんがいるんですけど、その人の私生活も描かれます。
このおじちゃんはほんまにいい人なんですけど、息子がクソです。
ニートなんですけど・・・。
そんな若者らしい日々の中、ある日偶然事故で転落している車の中から幼い女の子を救い出します。
ナイフってのが全編キーになりますね。
そのことで、監察官のおじちゃんも職場の仲間も彼女も、みんながガーくんのことをいいやつ!と認めますが・・・予期せぬところからガーくんの事件が明るみに出てしまう。
しかもガーくんにはネットで懸賞金が4万£かけられるほどに・・・。
電車のシーンはマジビックリしました!!
怖ぁ!!
事件を起こしたのはそりゃガーくんたち、てか主にフィリップがヤバいやつやったんですけど、それもやっぱり少年たちにはあの歳では大変な目にあってる子供達で。
事件のことを考えると、誰でも加害者にも被害者にもなりえた状況だったのでは?と思うし、思ったほど酷い事件でもなかった。
問題は自身の罪と、自由と新しい名前と立場を与えられた現在に悩むガーくんの繊細な演技と社会復帰の難しさが描かれます。
何度も過去は死んだ、違う人間だ、と繰り返しみんなガーくんを説得するけど、本当にそうやってみんな見てくれるのか?ガーくん自身がそう思えるのか?
というところを主軸にしています。
なんかこの役、ウィショさんがやりそう・・・でもそうしたらこのボーイA、多分もっと酷い目に合うと思う。
アンドリュー・ガーフィールドは、いちいち日本に連れてきてそこまで詰めなくても、ちゃんと演技力ある俳優さんですよね
この映画、つまらない人はつまらないと思います。
私もそこまでいい映画だとは思っていないけど、言いたいこと自体はもっと普遍的なことなのかな?と思いました。
しかし、日本でも悲惨な少年犯罪が多くあり、他人事ではないし、その人にも人生があるし、被害者にも人生はあった。
その議論てはっきり言って尽きないと思います。
色々考えさせられるけど、ガーくんは生まれ変わったいい経験と、その最悪の結末を見せてくれました。
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