ユースケ

ヒルコ 妖怪ハンターのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ヒルコ 妖怪ハンター(1991年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

諸星大二郎による【妖怪ハンター】シリーズの【黒い探求者】に【赤い唇】と【海竜祭の夜】の要素を加え、【鉄男】の塚本晋也が実写映画化した本作は、子供の頃、雑誌に掲載されていた竹中直人の顔が怖すぎてトラウマになった一本。

校舎内を自転車で全力疾走したり、自分で仕掛けた妖怪ホイホイに自分で引っ掛かかったり、オリジナル武器やキンチョールで武装したり、沢田研二演じるハイテンションな稗田礼二郎も、【遊星からの物体X】のスパイダーヘッドのパクリとしか思えないヒルコのデザインも、原作の面影すらありませんが、これはこれでアリという事にしておきましょう。

とにかく、シェイキーカムやストップモーション・アニメーションで再現されたヒルコの動きをはじめ、首チョンパ、血の大噴射、チェーンソーなど、【死霊のはらわた】へオマージュを捧げたサービス精神溢れる演出がてんこ盛り。

クライマックスで明かされる悲劇のように語られていた稗田礼二郎の妻の死の真相には唖然とさせられる事間違いなし。是非、その目でお確かめ下さい。

ちなみに、本作の沢田研二のキャスティングは原作漫画に逆輸入され、原作漫画の【蟻地獄】というエピソードでは稗田礼二郎が女子大生に沢田研二に似ていると言われてテレるシーンが登場。諸星大二郎の作品は全部面白いから全部読め。以上。