篠村友輝哉

エレファントの篠村友輝哉のレビュー・感想・評価

エレファント(2003年製作の映画)
4.3
映画的な構成美とドキュメンタリー的なリアリズムという一見相容れない手法同士が結び合い、あの学校の空間とそこに生きる学生たちの姿が立体的な手触りをもって立ち上る。人物の内面を安易に掘り下げず、「物語」を作らない徹底してドライな視線は、映画を映画として終わらせず、観終わったあとの世界に痛ましさと不安、問いを残す。
ベートーヴェンの音楽にこんな使い方があったとは。
篠村友輝哉

篠村友輝哉