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女を忘れろの一のレビュー・感想・評価

女を忘れろ(1959年製作の映画)
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スマートな小林旭は魅力たっぷりだし、化粧っ気のない浅丘ルリ子はびっくりするくらい可愛いんだけど、この映画で一番輝いているのは旭と同棲する年上彼女・南田洋子だ。旭と懇意になるルリ子に旭の姉だと勘違いされ、若さに嫉妬し、年増であることに負い目を感じながら鏡を覗く洋子、最高。共用の流し場で髪を洗う洋子のえも言われぬ色気。ときにはルリ子の身体を狙うスケベな安部徹を余裕たっぷりにやり込めたりもする。ステキすぎます。いきなり外国でスパイをやれだなんだという突飛な展開はさておいても、三者の別れはそれぞれに切なくグッとくる(やっぱり洋子がイイ)。金子信雄>安部徹というパワーゲームがちょっと面白かった。陰影が活きた撮影や外階段でのアクションシーンでのちょっとしたケレンなど姫田真佐久のカメラも○。
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