この映画を観ると、遠い昔夏休みに、山の中腹の祖父母の家に親戚一同集まって大宴会したのを思い出します。
映画の親族は皆魅力的なキャラで人間味が豊か、それらがまとまりをみせているのは、政経済界の黒幕のおばあさんの凛とした佇まいではないかと思います。
自分の親の世代、敗戦後は兄弟5人とか当たり前だったのが、高度経済成長の核家族化、そしてバブル後の少子化に向かいつつある昨今、大家族への郷愁が、この映画に惹きつけられる理由では?
そして広大な仮想空間で繰り広げられる見ごたえのあるバトルシーンが、日本古来の花札のこいこいに収れんしていく、わかりやすくかつ爽快なのです。
最後に、東京の良い意味での田舎町池袋出身の山下達郎さんの歌の味わい深さが沁みます。