娼婦とヒモと嘘と愛と。
ビリー・ワイルダー監督作、鑑賞6作目。
娼婦のイルマと彼女に娼婦をやめさせたい恋人ネスターがパリで繰り広げるドタバタラブコメディ。作品のイメージカラーはグリーン。
「アパートの鍵貸します」に続く、ジャック・レモンとシャーリー・マクレーンのラブコメディ。「アパート〜」ではジャック・レモンの奮闘ぶりがとても良かったけど、本作はシャーリー・マクレーンの魅力が大爆発！明るくキュートで緑色な娼婦を見事に演じた。
ワイルダー作品といえば、完璧に練りこまれた軽妙なプロットと、愛すべきキャラクターや小道具達だが、本作でもそれらはもちろん健在。
謎の頼もしさを見せる酒場のマスター、ムスタッシュや、イルマの愛犬コケット(酒浸り)、緑色のストッキングが愛らしい。
作品のキレは「情婦」や「アパート〜」の方により感じたけど、まさに円熟期というべき、良い意味での安定感が本作にはある。
価値観の違いを乗り越える、ちょっと変わった愛情劇。邦題がなかなか秀逸。
名作巡りの旅 次回鑑賞予定「女と男のいる舗道」
