ゴン吉

亡霊怪猫屋敷のゴン吉のレビュー・感想・評価

亡霊怪猫屋敷(1958年製作の映画)
4.0
化け猫の怨霊により憑りつかれた古屋敷に越してきた夫婦を描いた怪談作品。 

細川俊夫、江島由里子、五月藤江、宮田文子、中村龍三郎らが共演。

医師の久住(細川俊夫)は結核の妻(江島由里子)の療養のために、故郷の空き家になっていた幽霊屋敷と噂される古屋敷に移り棲む。老婆(五月藤江)が現れて、妻を度々襲い犬を殺してしまう。近所の了福寺の和尚の話では、その屋敷は昔は家老の屋敷で、短気な家老が些細なことで癇しゃくをおこして若い囲碁指南役(中村龍三郎)を殺害。さらにその母(宮田文子)を犯したことから、彼女の飼っていた猫に怨霊が乗り移ったのだと言う…. 

殺された囲碁指南役の母親の怨霊が、家老一族に復讐する。
奉公していた女中までも殺害するので、巻き添いになった女中たちが可哀そうな気もする。
囲碁指南役の母親を演じる宮田文子の顔が猫そっくりなのが興味深い。
また怨霊に憑りつかれた老婆が人々を操り、猫のような仕草をさせるのが滑稽に思え、怪談ではあるが怖くない。
映像を含めて作品自体はしっかり作られているので、それなりに昭和ドラマを味わえる。
作品は現代パートと時代劇の過去パートに分かれるが、現代は白黒、過去はカラーで色分けして描かれているのもわかりやすくて効果的。
果たして医師の妻の運命は如何に?
「うちで飼ってあげましょうか?」「それもいいな」
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