Ditto

ワルキューレのDittoのレビュー・感想・評価

ワルキューレ(2008年製作の映画)
4.1
ワルキューレ作戦そのものをこの映画で初めて知った。世界史選択なら知っているレベルなのかもしれないが、ここまで成功に近い暗殺があった事実はもっと知られていいと感じた。
『ヒトラー暗殺、13分の誤算』では一般市民による爆殺計画だけだったが、政府高官、元帥レベルまで関わり、また国内予備軍を実際に動員させた事実に衝撃を受けた。映画後半、ヒトラー暗殺が成功した架空の世界線を描いているかと疑ったが、ゲッベルスの対応や、爆弾の入った鞄の配置まで史実通りとのこと。
13分の誤算もそうだが、ヒトラーの暗殺はいくつもの偶然でどれも失敗しており、運が良いと言わざるを得ない。故に悪人だからバチが当たるや、善人だから最後に救われるといった予定調和的な物語にならない、現実の非情なまでの平等性に心が乱された。
1つだけ思うところはみな英語で話しており、特にビル・ナイの流暢な英国英語が聞こえてきてドイツ人の話だと言うことを一瞬忘れてしまう。
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