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ゴジラ FINAL WARSのkouのレビュー・感想・評価

ゴジラ FINAL WARS(2004年製作の映画)
2.0
ゴジラシリーズ第28作。ゴジラミレニアムシリーズの最終章。シリーズの集大成を作るという意気込みのもと作られたという事だが、久しぶりに観賞が辛い映画だった、というのが正直なところ。

全編のチープさも、怪獣よりも人間同士のアクションシーンに重きを置いている部分も、怪獣の描き方も、過去作への愛情はあまり感じられなかった。ただ、そういう部分は過去作にもあったし、そういう多様な部分含めてのゴジラシリーズだったなと思う。

今回、邦画実写だけでも29作という長さの作品を見たのだが、なかなか大変だった。シリーズを通して見る中で、元々核や戦争のモチーフだったゴジラが、子供向けのエンターテイメント性を高め、キャラクター化していく。その中で何度となく回帰されるのは1作目のゴジラ、というのも興味深い。やはりその偉大さ、というのは圧倒的なものがあるなと思う。

ただその象徴させている対象は公害であったり、自然破壊であったり、原発であったりする。時代ごとの、逃れられない恐怖というのを常に描き続けていたのだと思う。そういう意味では、今後も色々な形として語ることのできるシリーズでもあると思うし、それほどの幅広さの持っているのも今シリーズならではだろう。

怪獣というものを世界的なものまで広がったという事も、ゴジラシリーズの元来から持つ魅力があるからこそだと思う。その偉大さをあげていけばキリはないが、改めて素晴らしさに気付かされた。
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