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サーティーン あの頃欲しかった愛のことのharuのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

思春期の女の子の激しい日常。

元々優等生だったトレイシーは、学校の派手グループの一員イーヴィに憧れている。念願叶って彼女と仲良くなれたトレイシーはドラッグ、窃盗、男、リスカと大忙し。果たして彼女は何を得たのか。

私はごく普通の家庭環境で育ち、非行に走ることもなく、地味で平凡な学生生活をそれなりに楽しく送ってました。それでもトレイシーに共感するところがあって、たぶんティーンを経験した人なら誰もが懐かしく感じるところがあるんじゃないでしょうか。特に女性の場合、モロモロの問題に女の友情という激しくめんどくさいやつがプラスされるので、つくづく女は大変だと思います。
反抗期の暴れ具合は人それぞれですが、その目的はみんな同じ。話を聞いてほしい、優しくしてほしい、必要としてほしい、愛してほしい。トレイシーはそれらを母親に強く求めていて、どんな自分でも愛してほしかったんだと思います。ラストにやっと自分の求めていたものに気づけたトレイシーは良いとして、イーヴィの行く末を考えると何だか微妙な気持ちになった。
トレイシーのお母さんは愛情深く、最後まで娘と向き合おうとする良い母親なのですが、彼氏だけはどうにかしてほしい。この彼氏も悪い人ではないのですが、トレイシーにとっては母親の愛情を奪うライバルなわけで、せめて彼女が落ち着くまでは消えてるべき。疲労困憊のお母さんにとっては唯一の癒しってのもわかるけど。母も女ってところがいかにもアメリカです。

「バスケットボールダイアリー」の女版って感じでした。
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