アラカン

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちのアラカンのレビュー・感想・評価

3.9
過去を乗り越える克服する強さは時に大きな壁となってしまうから、弱いまま受け入れる愛することの優しさも必要だよね、と孤高の天才の葛藤や歪んだ原体験を通して描かれていた。
「アルジャーノンに花束を」ではチャーリィが知性を獲得するにつれ、周りとの知能の乖離に思い悩み孤独に苛まれていたが、ロビンは幼年期からそれが常であり、ハーバードの教授ですら阿呆に映る彼には全てが下品なインテリで、彼の抱えるトラウマは一般人の処方箋では癒えない。だからこそチャッキーのような存在が救いだったんだろう。車のセンスは酷いけど。
心は徐々に開きつつも決して一線を越えさせないロビンの一貫した拒絶が絆された瞬間の説得力は、脚本を書いたうちの一人である以上に、実際にハーバードに通った大天才由来のものなのかもしれない。
アラカン

アラカン