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レミーのおいしいレストランのprocerのレビュー・感想・評価

3.4
ディズニーが嫌い、という方は案外多いようですね。私の周りにも何人かはおります。ところが、ピクサーは嫌い、という声はあまり聞きません。ピクサーはフルCGで作られたディズニー作品、というとすぐにあれか・・と思い出せるほどメジャーですよね。近年のディズニーアニメーションは正直ぱっとしませんが、ピクサーは本当に見事です。私は海外でファインディング・ニモを買ってその素晴らしさに驚き、更にその後モンスターズ・インクを観て、噂にたがわぬ出来に驚き・・・遡ってピクサー作品を観始めました。まさに驚きの連続です。CGの技術レベルは遡るにつれ私の知りうる技術となりますが・・・一昨年のカーズではアニメーションならではの表情、クルマ好きをもうならせるこだわりの映像・・・。ピクサーの真骨頂ですね。

 しかしながら今回ご紹介する「レミーのおいしいレストラン」では、ついにCG画像は美しいレベルを超え“美味しそう”まで昇華しました(笑)高齢者にはもうどうしてこういう画像になるのかは未知の領域のようで、孫と一緒に観たおばあちゃんが本当に驚いていたのが印象的でした。パリの町並みの美しさ、細部にまでこだわった映像美、まさに超級の料理をも映像化したことに大拍手です。

 更に特筆すべきはシナリオのよさですね。これはほとんどのピクサー作品に言えることなのですが、テーマが明確で且つ飽きさせないストーリー展開、完全に子供向けのジャンルを超越した作品なのではないかなと思いました。何もできない料理人&天才料理鼠(しかもドブネズミ)という組み合わせだけで話も面白くなるというものです。

 今回ご紹介した「レミーのおいしいレストラン」「ファインディング・ニモ」「モンスターズ・」のインク」のほかにも、やはりディズニーリゾートでアトラクションにもなっている「トイ・ストーリー」も秀逸です。

 アニメはどうも・・・最近のCGばかりの洋画はどうもという方、ちょっと視点を変えてピクサー作品をご覧になってみてはいかがでしょうか。灯台もと暗し、案外開眼するのかもしれません。
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