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アクエリアスのmareのレビュー・感想・評価

アクエリアス(1986年製作の映画)
4.5
ド直球なタイプのホラー映画で非常に見心地が良かった。監督はダリオアルジェントの弟子らしいが正直サスペリアよりもずっと好き。嵐の夜、出口を失った舞台の中で不運な7人がレザーフェイスも真っ青なスプラッターに追い詰められる。終始ダークなミュージカル舞台に差し込む青いライティングが美しく、不意打ちのように引いたり絶体絶命を確信させる劇伴も素晴らしいし美術的なホラーとしても一級品。象徴的な斧を振り回すフクロウ男の闇討ちの数々は極悪非道かつ知能的で、武器のない一般人はどのようにして立ち向かうか、逃げ切れるのか、ハラハラする。あとやっぱりこういう映画での警官は無力な存在として描かれていて笑う。音楽の使い方が凄くて、急にぶつ切りになる瞬間もあれば、襲いかかるシーンに相乗して爆発的にかかるシーンもあるから観ていて不安にもなるしパニックしていて相当楽しめる。ストーリー展開、スプラッター、音楽、すべての要素が芸術的にまとめ上げられた至高の一本。
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