ことのは

トニー滝谷のことのはのレビュー・感想・評価

トニー滝谷(2004年製作の映画)
3.5
【あなたを、いまでも愛しい。】

村上春樹の短編集「レキシントンの幽霊」に収められた「トニー滝谷」を映像化したお話。

少し前にTSUTAYAレンタル落ちDVDを¥200で手に入れていたのを思い出して、久しぶりに鑑賞。

村上春樹小説をそのまま映像化するとこうなりましたという、すごく静かに丁寧に映像化された作品だった。
それなら小説読んだ方がいいじゃん。という意見も分からんでもないけど、この作品は映像化に成功していると思う。横に動くカメラワークが絶妙。

『ドライブ・マイ・カー』は、監督が村上春樹を素材に、勝手に再構築した作品と感じだから合わなくて(好き嫌いで言えば嫌いで)、この『トニー滝谷』は市川準監督×イッセー尾形×宮沢りえ×音楽・坂本龍一が、村上春樹小説の行間や間を正しく捉えて、美しいリズムで作られた作品だった。
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