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ヤンヤン 夏の想い出のokapiのレビュー・感想・評価

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)
4.2
人生は単純で、複雑そうに見えるだけで複雑ではない

また何年かして見たらもっと楽しめる部類の映画。この映画の言いたいことはシンプルで寄り添ってくれる優しいものだがまだ自分が知ろう知ろうとしてしまっている。

大人になるにつれ、なんでも複雑に難しく自分でしてしまい、一番大事なことや当たり前を見落としているのだとハッとした。ヤンヤンには、その視点や豊かな感受性を失って欲しくないなと願ってしまう。

英題がa one & a twoなのもいいなと思った。何回も家族の中で物語や同じことを繰り返している話の仕組みが面白いし、話のキーになっている。

そしてどのカットも写真にして眺めたくなる良さだった。90年代の東京の街並み最高、ガラスに映して全てをこちらに悟らせる演出とか好きだった。
エドワードヤンの部屋の撮り方(構図、光、セット)が好きだな。引きの構図が多いから、この監督は空間というものに重きを置いているのだろうかと思った。
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