天豆てんまめ

平成狸合戦ぽんぽこの天豆てんまめのレビュー・感想・評価

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)
3.5
観る前に一番興味がもてなかったジブリ作品。

第一たぬきに全く興味が持てない。

人間が出てこないのかな。

沢山の狸が出てくる映画を観たいかな。

マクドナルドを食べる狸。

テレビに夢中になる狸。

変身の練習する狸。

狸が眺める人間観察。

人間に変身する狸。

地蔵に変身する狸。

説法する和尚の偉い狸。

紙芝居を打つ狸。

自然の景色はほのぼの。

森林伐採をする人間たち。

人間に変身して街を練り歩く狸。

アルバイトで肉体労働する狸。

森林伐採で居場所が減っていく。

皆で結集して工事の邪魔する狸。

運転手ら人間たち3人死亡。

喜びながら黙祷する不謹慎な狸たち。

人を殺して工事を止めて喜ぶってどうなの?

みんなで踊る狸。地蔵に変身する狸。

幽霊の真似をして人を追い払おうとする狸。

のっぺらぼうお化けに変身する狸。

これは少し面白い。

開発はそれでも止まらず、住宅建設始まる。

満月を眺める狸。恋する狸。歌う狸。

なんとなく高畑イズムが伝わってくる。

ちょっと楽しくなってきた。

多摩丘陵が舞台なんだ。

工事の合間の雪景色。

交通事故に遭う狸。

平和主義と革命主義の色々狸。

ファンキーな化け狸。

決起集会を主催する999歳の狸。

妖怪大作戦を決行することになる。

これがクライマックスね。

この作品の発端は宮崎駿が豚の次は狸はどう?

って言ったことから始まったらしい。

でも作風は脚本・監督の高畑勲のファンシーさ。

皆、妖怪大作戦に向けて竜になったり、骸骨になったり、修行。

花坂爺さんや狐の嫁入り、阿波踊り、提灯やダルマのお化け。

ろくろ首、空飛ぶ列車、炎や大洪水まで演出してパレードみたい。

狸たちは宴会して喜ぶが、都市開発の社長はそれを宣伝パレードだと会見。

そして人間に化けた狐が社長を接待して手柄を横取りする。

憤慨する狸たち。仲間割れする狸たち。

狸の強硬派と人間の警備隊のバトル。亡くなる大勢の狸たち。

テレビ局が取材にやってくる、

そこで狸たちは「山は住処。無くさないでほしい」と訴える。

最後は開き直って、みんなで力を合わせて、丘陵を緑で埋め尽くす。

でも、結局、ニュータウンは完成して、狸たちは人間に化けて生活する。

人間に化けきれない狸たちは隠れて、街の隅で生きている。

そんな中でも明るく踊ろうやとエンディングで踊り出す。

ちょっぴり切ない狸の生き様が語られた感じかな。

声優に落語家を沢山使って、小噺調で見せる演出。

どの辺の層が楽しめたのかな。

子供は「狸が色々化けて面白かった」

大人は「結構風刺が効いていていいね」

そんな感じかな。

高畑勲監督の作品に合うものはあるのだろうか。