観る前に一番興味がもてなかったジブリ作品。
第一たぬきに全く興味が持てない。
人間が出てこないのかな。
沢山の狸が出てくる映画を観たいかな。
マクドナルドを食べる狸。
テレビに夢中になる狸。
変身の練習する狸。
狸が眺める人間観察。
人間に変身する狸。
地蔵に変身する狸。
説法する和尚の偉い狸。
紙芝居を打つ狸。
自然の景色はほのぼの。
森林伐採をする人間たち。
人間に変身して街を練り歩く狸。
アルバイトで肉体労働する狸。
森林伐採で居場所が減っていく。
皆で結集して工事の邪魔する狸。
運転手ら人間たち3人死亡。
喜びながら黙祷する不謹慎な狸たち。
人を殺して工事を止めて喜ぶってどうなの?
みんなで踊る狸。地蔵に変身する狸。
幽霊の真似をして人を追い払おうとする狸。
のっぺらぼうお化けに変身する狸。
これは少し面白い。
開発はそれでも止まらず、住宅建設始まる。
満月を眺める狸。恋する狸。歌う狸。
なんとなく高畑イズムが伝わってくる。
ちょっと楽しくなってきた。
多摩丘陵が舞台なんだ。
工事の合間の雪景色。
交通事故に遭う狸。
平和主義と革命主義の色々狸。
ファンキーな化け狸。
決起集会を主催する999歳の狸。
妖怪大作戦を決行することになる。
これがクライマックスね。
この作品の発端は宮崎駿が豚の次は狸はどう?
って言ったことから始まったらしい。
でも作風は脚本・監督の高畑勲のファンシーさ。
皆、妖怪大作戦に向けて竜になったり、骸骨になったり、修行。
花坂爺さんや狐の嫁入り、阿波踊り、提灯やダルマのお化け。
ろくろ首、空飛ぶ列車、炎や大洪水まで演出してパレードみたい。
狸たちは宴会して喜ぶが、都市開発の社長はそれを宣伝パレードだと会見。
そして人間に化けた狐が社長を接待して手柄を横取りする。
憤慨する狸たち。仲間割れする狸たち。
狸の強硬派と人間の警備隊のバトル。亡くなる大勢の狸たち。
テレビ局が取材にやってくる、
そこで狸たちは「山は住処。無くさないでほしい」と訴える。
最後は開き直って、みんなで力を合わせて、丘陵を緑で埋め尽くす。
でも、結局、ニュータウンは完成して、狸たちは人間に化けて生活する。
人間に化けきれない狸たちは隠れて、街の隅で生きている。
そんな中でも明るく踊ろうやとエンディングで踊り出す。
ちょっぴり切ない狸の生き様が語られた感じかな。
声優に落語家を沢山使って、小噺調で見せる演出。
どの辺の層が楽しめたのかな。
子供は「狸が色々化けて面白かった」
大人は「結構風刺が効いていていいね」
そんな感じかな。
高畑勲監督の作品に合うものはあるのだろうか。