・ジャンル
ポストアポカリプス/ゾンビホラー/ドラマ
・あらすじ
突如としてイギリスで発生した伝染病、レイジウイルス
それは瞬く間に全土へと蔓延し、世界中へと拡散していった
だがやがて人間を喰らう生ける屍と化した彼らもまた餓死によって滅亡
ロンドンでは復興が開始され、派遣された米軍の統率する安全地帯を構築
再出発の兆しが見え安堵する生存者達
しかしその平穏は束の間の物に終わってしまう…
修学旅行先のスペインから帰ってきたタミーとアンディの姉弟
2人は父、ドンと再会を遂げた後に安全地帯を密かに離れ自宅へそれぞれの大事な物を取りに向かう
するとそこには死んだと聞かされていた母、アリスの姿が…
母子は共に保護されるがアリスは特異体質によって発症を免れていた保菌者だと発覚
彼女は図らずして新たな惨劇を巻き起こす存在となり…
・感想
ゾンビウイルス蔓延後の世界を描いたゾンビホラーの名作「28日後」の続編にして最終作
今作ではゾンビ達が餓死し感染リスクも一度は消滅したという状況から物語が始まる
前作は後続のゾンビ作品(特にウォーキング・デッド」)に大きな影響を与えたであろうゾンビ以上に終末後の世界こそが恐ろしいという世界観を徹底した世界観が素晴らしかった
今作も序盤まではその延長線上にある
その上でウイルスが再び蔓延していく様子をよりゴア描写マシマシで隔離された安全地帯や地下トンネル等のフィールドを十分に活かした展開となっていたのが素晴らしかった
中でも妻を見捨てた罪悪感に苛まれた末に彼女から伝染してしまった姉弟の父、ドンの感染後の姿はしっかりとゾンビらしい気持ち悪さと恐ろしさがあってイイ
他に良かった点としてはゾンビを前作以上にしっかりと活躍させた上で人間もまた脅威と化していくという全部載せな描写がある
隔離された環境であるからこそ生存者達とゾンビの判別が不能になるという展開も極めてリアルで緊迫感があり楽しい
結末がしっかり悲劇的な点も前作のハッピーエンドとは違い救いがなく良かった
悪人不在だからこその残酷さが描かれていたのも前作との差別化として上手い
惜しい点は個人的には特に無し
ゾンビ作品で出来る事を余す事なくやってくれた事にはとにかく天晴としか言いようがない
好みで言えばもっとグロや不快描写が強くても良かったけど大衆向けの作品としてはちょうど良い塩梅だったと思う
