ここは、犯罪蔓延る罪の街『シン・シティ』。
終始モノクロ映画の中、一部分だけをビビットカラーに彩る映像は洒落ている。
女の唇、スニーカーの赤、眼球。
CGを多用することで、激しいアクションを惜しげもなく組み込み、バイオレンス描写もお手のもの。
白黒画面だから、軽減されていると言えど、CGのチープさは否めない。
PS3くらいのグラフィック。ゲームのストーリーシーンを見てるような気分。
そう、ストーリーも現実味がないために、
そんな気分。
個人的には、もっと厭な現実を突きつける世界観であったほうが良かった。せっかくダークヒーローを描いているのだから、重みが欲しかった。
自分の癖に合わなかっただけで、音の迫力、画の迫力は十分あったので、これはこれで。
好きなセリフ。復讐を決意するマーヴのセリフ。
「地獄とは何の目的もなく生きることだ。
だが、俺は這い出た。そのために女を一人失ったが、おかげで俺は地獄から抜け出した。」