訴求している。
事実を知れと。
ガイ・リッチーらしい風景の撮り方、重厚な戦闘シーン。
バディものであるが、その二人を結ぶ原動は並大抵のものではない。
同時多発テロを機に始まった悲劇のスパイラル。
コヴェナント。絆であり誓約であり。
ジェイク・ギレンホールの悲壮の目が常に訴えている。エゴとか正義とか、そんなものは戦争の狂気によって、飛び越え、もはやこれは呪いであった。
立場の違う二人が、「家族を守る」という信念で繋がり、戦争の舞台によって繋げられる。
これほど彼らの無事を祈る映画は無い。
そして、私はあまりにも無知だ。
同時多発テロのことも、タリバンのことも本当を知らない。
この映画において、喜劇的、悲劇的な演出はむしろ抑えめで、リアルを映しているような印象だった。それは監督が史実、現実の出来事を混ぜているから。だからこそ、我々に訴求する。
事実を知れと。理解しろでは無く、知れと。