ゆき

クレイマー、クレイマーのゆきのレビュー・感想・評価

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)
3.9
原告クレイマー対被告クレイマー

仕事人間の旦那兼父親。妻は「自分」を取り戻す為に家出をした。
その翌日から彼は父親であることが生活の軸と変化していくのである。1年後、妻は母に戻るべく、養育権をかけて彼と戦う姿勢を示す。

父親目線の物語。
少し視点をずらして考えると、「妻」そして「母」である前に「女」として生きることを選ぶのは一大決心であるし、環境を選ぶことのできない子供の柔軟さはとても偉大だと思う。
3者間を繋ぐのは「愛」以外の何物でもないはずだからきっとこんなに苦しくなったんだろう。
また、悔しいほどに音楽が優しい。

フレンチトーストが親子の時間を想わせる描写になるとは憎いものだ。
学生時代に鑑賞した際には違った感想を持っていた作品。
時間を経て、子を持ったときにまた観たい。
ゆき

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