安部公房(原作・脚本)、武満徹(音楽)、勅使河原宏(監督)による3作目。豪華なキャストと、凝ったセットやメイク(仮面?)などで見どころ一杯のはずなんだけど、イマイチ乗れない。
仲代達矢の声だったらやっぱりバレちゃうでしょ?と思っちゃうからだろうか。(声だけじゃなくても、仕草や匂い、ましてやセックスまでしちゃえば絶対バレるって)
あと、入江美樹(小澤征爾の奥さんね)演じる顔半分超絶美人残り半分ケロイドの少女が、仲代の男との対比なんだろうけど、彼女の存在意義がイマイチ分からない。
安部公房の書いた台詞も、純文学的、観念的で今風に言うと「こじらせ過ぎ」てて難解だし。
それでも、手を水槽に落とすオープニングや、平幹二朗と岸田今日子の精神科クリニックの診察室の造形、武満徹の音楽(有名な「ワルツ」も含め)はやっぱり素晴らしい。
武満さんといえば、仲代達矢と平幹二朗がテーブルを囲むビアホールのシーンでカメオ出演してるんだけど、平幹のすぐ後ろに居るもんだから気になっちゃってしょうがなかった。
あと京マチ子のオッパイが拝めるのが良い。