ちろる

フローズン・タイムのちろるのレビュー・感想・評価

フローズン・タイム(2006年製作の映画)
3.6
別れた彼女が忘れられず不眠症になった主人公ベンは、バイトする深夜のスーパーマーケットで周りが「時間の制止」してしまついう妄想に取り憑かれてしまう。

スーパーのショーケースから落ちて破れたグリーンピースを見つめるジョー。
「なるほど、美大生だとスーパーの何気ないこんなとこにまで芸術に感じるのね。」と素直に感心。
監督がフォトグラファーということなので、これらも全て、監督の見える世界なのでしょうか。

勝手に期待していたようなポップなカメラワークとかイケてる音楽とかはなかったけど、人物の構図や、少年時代と現在の映像の切り返し、そして少年時代を描く際に出る光との映像もとてもお洒落でセンスが良かったです。

ただ、最後まで私は主人公ベンの事が好きになれなかった。
まず、自分から振ったくせに元カノに彼氏がいると分かると不眠症になるって、、どんだけ自分勝手で心弱いんだよ!って頭思いっきりど突きたくなります。
本当はスケベ心で女の人の裸体に興味あるのに、「女の裸体の美しさの芸術なんなたらかんたら〜」と僕は他のエロ妄想とは違いますって感じの芸術家気取りで優等生ぶってる感じもイライラさせられます。
まだ有り余るエロ妄想丸出しで、そこからの情熱が爆発して女性の裸体を描きまりながら、欲望の狭間で自らの芸術と向き合うよつな若さゆえのアホさがあったほうがきっと私はベンを愛せたかもです。

けっこう女性の裸体をバンバン登場させておきながらも、そういう意味では最後まで上品でちょっと眠くなる感じの作品といってもいいかもしれませんが、女性たちの裸はみんなお美しいです。
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