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オアシスのsnatchのネタバレレビュー・内容・結末

オアシス(2002年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

誰も二人には近づこうとしなかった
二人は近づいて相手を覗きあった
その二人にたった1人、近づいたのは監督
こんな物語を生み出す人がいるんだ
そして、こんな映画に作り上げるんだ
圧倒された…

触れるのをためらうような、私が触れたら汚してしまいそうな、真っ直ぐな愛の結晶

最初の犯罪シーンで観続けるか迷った…
しかし、姫の外に出て車椅子から仰ぎ見た空、それを見ている姫のゆるやかな表情から始まり、二人で電車で出掛ける楽しさ、地下鉄での愛の告白、普通の女の子の恋する気持ちの高まりが勝り観つづけた、と同時に鳥や蝶の影だけが友だった彼女の孤独だった一生が伝わってきた。
終わると往復ビンタされたような衝撃も喰らう、足元には私が最初に彼らに向けていた何枚ものフィルターが落ちていたと思う…この映画を観る前の自分と、少しだが違う自分がいるように思えた。
ララランドを圧倒する幸せいっぱいの高速道路のダンスシーンは見惚れた😍 そして…オアシスのダンスに驚きたっぷり酔った🤩🤩🤩
そして、このジョンドゥという人間。この社会の中で彼は悪とされ、どうしようもないクズのように見做されるが、彼には真っ直ぐに困った者に向かって手を差し伸べる魂が宿っている。迷える子羊を救いに行く彼の強い後ろ姿に心打たれた。枯れ木の上でのラブシーンはすばらしい、感動……姫は彼の存在を胸にオアシスの住人として生きていける。

永遠に誰も知ろうとしない最初から最後まで孤独な二人の物語を、映画で目撃した人たちだけが共有し、感動できる喜びを手に入れられる映画だった🎬

映画のジャケット写真も凄く好き🐘
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