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パリのランデブーのpikaのレビュー・感想・評価

パリのランデブー(1994年製作の映画)
4.0
久々ロメール。見始めると全く久々な感じがせずすぐに馴染める不思議。ロメール映画の包容力よ。ただ日常の一コマを切り取っているだけのようで映画になっている凄味みたいなものがある。
初対面であんなにガンガン喋れるの凄いよなー。自信があるのかプライドなのか、「私はこれが好き」「僕の好みじゃない」って自己主張して会話が進んでいくのが凄い。互いの趣味嗜好を理解していくためなのかな。
男女のあるあるな小話なんだけど、映画の中で交わされる会話は身近で観測したことないよってな内容なので異次元な味わいがあってとても楽しい。
3つの小話ってのがいい。冒頭数分でキャラと関係性にすぐに寄り添えるロメールならでは。
好かれるのは悪くないけど、本命は別格なのよってのが相互の視点で見れるのが面白い。
3本目のラストのセリフがいい。ピカソ美術館は反則。羨ましい、行きたい。
どの話も捨てがたいけど僅差で1話目が好き。女の子のファッションがかわいいし、浮気がバレたあとの彼氏の顔が忘れられない笑
どのキャラも当て書きかってくらいハマってて本物に見える。映画の中の人物なのに知り合いになったような気持ちになるくらい近付いてしまうので、続きを、その後はどうなったのかを見たくなる。
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