ユースケ

モスラのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

モスラ(1961年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

【ゴジラ】シリーズのプロデューサー・田中友幸が「女性も観られる怪獣映画」をコンセプトに中村真一郎、福永武彦、堀田善衛の3人の小説家に原作を依頼し、書き上げられたリレー小説【発光妖精とモスラ】を、【ゴジラ】シリーズの監督・本多猪四郎と特技監督・円谷英二が映像化した本作は、ゴジラ、ラドンと並び東宝三大怪獣と称されるモスラのデビュー作であり、インファント島から連れ去られた小美人を連れ戻すために東京やニューヨークを壊滅させるこわいモスラが楽しめる一本。

みどころは、豪華客船を真っ二つにしたり、ダムをぶち壊したり、東京タワーをへし折ったり、ゴールデン・ゲート・ブリッジをなぎ倒したり、巨大な着ぐるみのモスラが精巧なミニチュアの建造物を破壊するシーンと歌詞の意味もわからないのに聴くと胸が熱くなる小美人(ザ・ピーナッツ)が【モスラの歌】を歌うシーン。メーサー殺獣光線車を思わせる東京タワーに張られたモスラの繭を炙る原子熱線砲のデザインも、モスラの卵にインファント島の原住民が祈りを捧げるシーンの謎の植物が咲き乱れるマッドペイントも、たまりません。

原水爆実験による放射能汚染がカビによって浄化されるインファント島の設定や小美人をインファント島へ連れ戻すために本能で進撃するモスラの設定が腐海やオームに影響を与えた【風の谷のナウシカ】の元ネタでもある本作。逆に【風の谷ナウシカ】の影響を受けてモスラが旧人類が作り出した生物兵器だったみたいな続編が見たいな…って平成ガメラじゃん…

ちなみに、Mr.父ちゃん坊やこと加藤春哉はインファント島に流れ着いた第二玄洋丸船員を、イデ隊員こと二瓶正典はダムの警官とインファント島の原住民を演じております。

小泉博、志村喬、平田昭彦、佐原健二、香川京子