たつなみ

ロボコップのたつなみのレビュー・感想・評価

ロボコップ(1987年製作の映画)
4.5
子供の頃に観て以来の鑑賞。

当時の記憶は”ロボット警官”という子供が思わずワクワクしてしまう設定と、吹越満の『ロボコップ演芸』(古ッッ!)位しか無かった。

大人になって改めて観ると、凄まじく陰惨で恐ろしい作品だと分かる。
しかも強烈なブラックジョークに満ちていて、正にバーホーベン監督のやりたい放題。

資本主義に支配された世界の恐ろしさを描きつつ、金儲けしか頭に無い連中に敢然と”NO”を突き付ける。
ラストは思わず親指を立ててしまう位の爽快さ。

冒頭でマーフィーが惨殺されるシーンは本当に恐ろしくて今観てもトラウマもの。
そして所々お遊び感覚で挿入されるテレビCMは思わず苦笑いしてしまう。
特に”核戦争ゲーム”(?)のCMは最高!

でも一番笑ったのはロボコップと競合するロボット ED-209!
オムニ社の重役会議でなぜか実弾を配備して登場したかと思ったら犯人役の社員をハチの巣にして惨殺(しかも死んでからも死体に向かって銃を打ち続ける)
そしてロボコップによって自分で自分の腕を打って自爆、挙句に階段を降りられない事が判明!!(爆笑)
こんなポンコツを治安維持用に採用しようとしていたオムニ社とは一体…。

低予算なので特撮のチープさは否めないが、バカっぽいタイトルとは裏腹に脚本や編集が本当に素晴らしい作品。
『1ドルで楽しむべ』!