エクストリームマン

炎上のエクストリームマンのレビュー・感想・評価

炎上(1958年製作の映画)
4.1
市川雷蔵の好演で、主人公のガラスのような内面に説得力が与えられていると同時に、市川崑の突き放すような演出でクドさが薄れて見易くもなっている。ややもするとファンタジックさやエキセントリックさが前面に出てきてしまいそうになるような人物配置ではあるが、そこが上手く抑え込まれていると思う。

中村鴈治郎演じる住職は風体や立ち居振る舞い皆素晴らしいが、あの半眼が特によい。仲代達矢演じる脚と心が捻くれた青年も面白い。仲代達矢の全身(と目)から放たれる圧がスクリーン越しにも伝わってくる。