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運動靴と赤い金魚のchanmasuのレビュー・感想・評価

運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)
3.8
うまいけど、やるせない話。
貧困に喘ぐ家庭の子供達。
貧しいけど必死に汗をかき働く彼らは逞しい。教師のおっさんから毎回遅刻してきて邪険にされる。観てるこっちが辛い。
男の子はせっかくもらった女の子の靴を盗まれ、学校が入れ替わりである兄ちゃんと交代で履く羽目に。自転車泥棒を思い出しました。ネオレアリズモ?ってやつ。
マラソン大会に出場して一位取るんだけど、
運動靴は貰えず。少年が噴水?みたいな所で項垂れててカメラが上に引いて金魚が少年の足つついてるとこで終わる。
何とも言えない、目的も果たせないまま終わった尾を引くラストは気持ちよくはない。
市井の貧しい人々の喜怒哀楽を淡々と描いている感じ。良いことあったと思ったらすぐ悪いことが起きる。人生そんなもんだけど辛い。淡々としているが、劇伴も控えめで、映すテクニック(走ってるとことかいい)と演者が良いのでなんか観れてしまう。
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