ロク

ワイルド・ギースのロクのレビュー・感想・評価

ワイルド・ギース(1978年製作の映画)
4.0
元傭兵部隊隊長のフォークナー大佐の元に軍事クーデターにより幽閉されているアフリカ某国の元大統領を救出して欲しいという依頼が舞い込む。依頼を受けたフォークナーは天才的な作戦参謀のレイファー、女好きだがパイロットとしての腕は一流のショーンと共に戦友やオーディションにより50名の救出部隊を編成しアフリカに向かうが現地では思わぬ事態が待ち受けていた...第二次世界大戦後のアフリカを舞台に国家や主義理想ではなく金のために戦場へ身を投じる傭兵達の姿をリチャード・バートン、リチャード・ハリス、ロジャー・ムーアなど実力派俳優陣達共演で描いた「戦争の犬たち」と並ぶ傭兵物戦争映画の傑作です。本作が面白いのは作戦の依頼から部隊の編成、訓練、実行、予期せぬ反撃、脱出という一連の流れを丁寧かつ綿密に描いていることで本作を観るだけで傭兵というのがどうったものなのか一目で分かる内容になっています。また、逃げ遅れた者を救出しにいくと隊員全員の命に係わるという理由で無慈悲に置き去りにする冷徹な心の持ち主フォークナーを演じたリチャード・バートンと仲間を救うためには命を賭ける熱い心の持ち主レイファーを演じたリチャード・ハリスとのベテラン俳優ならではの熱い演技バトルも見所の一つです。因みに天才パイロットのショーンを演じたロジャー・ムーアは3代目ジェームズ・ボンドに就任したばかりということもあってか軽薄ながらもここぞという時には決めるボンドっぽい部分がある役柄で面白かったです。
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