キョン太

スタンドアップのキョン太のレビュー・感想・評価

スタンドアップ(2005年製作の映画)
3.9
暴力夫から逃れ、二人の子を連れて実家に戻り、自立するために鉱山で働き出したジョージー。
けれどまだ女性労働者の少ない鉱山での仕事は、セクハラモラハラのオンパレードで、嫌がらせは当たり前。
若くして子供を生んだジョージーはアバズレ認定され、散々抗ったものの結局耐えられずに鉱山を去り、セクハラで会社を訴えることになるという実話ベース。

ほんの30年前くらいの出来事なんだよね。
確かに鉱山のような場所は男の仕事場かもしれないけれどさ。
女は黙って言うことを聞け、なにをされても耐えろ。
仕事を盾に我慢させられ、訴えたところで遠巻きにされ、中傷されるだけなんだから諦めろなんてさ。
時代が違うとはいえ、ジョージーたちにされた仕打ちは酷すぎて泣きそうになってしまった。

まだ若いシャーリーズ・セロンがちょっとあどけないくらいの印象で、戦う主人公をよく演じていた。
最後の法廷のシーン、グローリーの発言から、みんな頑張れ、負けるな、勇気を持て!とまさにタイトル通りの思いになる。
本当に、戦うと決めて立ち上がった人、勝ってもなにも得られない諦めるべきと考えつつも手を貸してくれた弁護士に感謝を伝えたい。

集会でのお父さんも良かったな。
今が当たり前ではなくて、大勢の勇気と努力が重なっての今なんだと忘れずにいないといけないよね。
キョン太

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