しゅう

ジャズ大名のしゅうのレビュー・感想・評価

ジャズ大名(1986年製作の映画)
3.7
衛星劇場にて鑑賞。

筒井康隆の原作は未読。

序盤は物語世界の説明に追われて少々かったるいが、古谷一行演じる殿様がクラリネットを手にしてからは、文字通り映画が"踊り出す"。

終盤繰り広げられる、城中の男女はおろか"ええじゃないか"の群衆まで巻き込んでの大セッションの熱狂には感嘆する他ない。

ただ、1986年のという既に時代劇の伝統が失われてしまった頃の作品故か、最初から現代劇的なノリの軽さで一貫しているのは残念。

先ずは財津一郎演じる家老よろしく堅牢で重厚な時代劇で観せておいて、それがJAZZによって崩れて破茶滅茶になっていく展開だったら、もっと良かった。
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