ばあばちゃん

シテール島への船出のばあばちゃんのレビュー・感想・評価

シテール島への船出(1983年製作の映画)
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映画製作をする監督を幻想的に描いた作品。

家族を捨ててソ連へ亡命した父が年老いた姿で帰ってきた。かつての同志たちからも政府からも拒絶されて雨の桟橋にひとり打ち捨てられる老父。歩み寄る妻を一緒に乗せて小さな桟橋は暗い海をどこまでも流れて行くのだった。

劇中映画と父の人生が交錯していく。

政治への望みを失った時代を語ったアンゲロプロス監督。