陰謀論者X

蘇える金狼の陰謀論者Xのレビュー・感想・評価

蘇える金狼(1979年製作の映画)
3.5
Amazonで「野獣死すべし」のBlu-rayと一緒に購入したので久しぶりに鑑賞。夜間大学出の朝倉はキッチリ七三に分けた髪型の経理部社員だが、それは仮の姿で実のところはプロボクサーとして嘱望される肉体を持ち、銃器の扱いにも長けた成り上がりの野望を持つ男だ。

一億円を強奪するも番号を控えられたものだったので急遽覚醒剤にロンダリングしようと画策。麻薬販売を仕切る市議会議員(どんなんだ😅)の家に直接乗り込むが銃で武装した男たちに取り囲まれながらも機転を利かせて麻薬売買の取り引きに応じさせる。取り引き先の無人島では更に大勢の殺し屋が待ち構えていたが黒皮ライダースーツ姿の朝倉は一人一人確実に息の根を止めていくシーンは「必殺!」のノリで見どころの一つではありますが、完全に無法地帯で「どこなんだよ😅」って感じの多国籍感はこの時代の映画に特有のものなのでしょう。

あと、朝倉が追い落とそうとしている悪相揃いの社長・重役連中のスキャンダルをネタに強請をかける謎の男を千葉真一が演じているのですが、この辺りは何だか首を傾げたくなるような無駄なシーンで何のためにあるのか理解し難いものがありますかね‪……‬。千葉真一の無駄遣いというか💦
ただ、成田三樹夫演じる部長の「金子がねぇ〜〜⁉️」は何度見ても笑える名シーンだ😄

社長・重役連中を制して200万株もの会社の株をまんまとせしめ、社長令嬢とも付き合い始めて順風満帆な朝倉が購入した真っ赤なカウンタックを高笑いしながら疾走させるシーンはカタルシスがあって実に良い。

前野曜子が歌うテーマソングが流れるなか空港で歩きながら突然倒れる演技や、飛行機の中で訳のわからない事を呟きながら事切れる演技(真っ白い顔の角度が最高)は何度見ても良いなと😄

「気をつけろよ。刺すような毒気がなけりゃ、男稼業もおしまいさ。」は素晴らしい名キャッチコピーだなと。1970年代末〜1980年代初頭の角川映画は本当に大好きですね。
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