画面の絵も話の構成もバイオレンス描写もキャラの身体も理屈もセリフもすべからく筋肉。
入店したらメニューが〈筋肉しか無い〉という攻めた構成の店に筋肉ファンは賛美を贈り、バランスを求める人は「なんて店に入っちまったんだ!!」と困惑からのちに憔悴し、軽い気持ちの来店だった者は筋肉に目覚めるかノーマルな店が存在する事を感謝して天を仰ぐという実に強烈な筋肉特化型店舗経営で成功した とてもゴールドジムな映画。
やはり監督のザック・スナイダー、こういう物にはとても相性が良い。
スゲェ簡単に言えば基本 漫画をそのまま映像に移した様な物で、躍動感に映像技術を利用してるという感じに見えた。
アニメとはまた違う"動く漫画"と言えなくもない。
調べてみると原作もかなりスパルタを美化、逆にペルシャ側は巨悪に振り切ってるらしいのだが、ソコは漫画だし そもそも歴史モノなんて日本の大河ドラマですら忠実に描いてるワケじゃないんだから別に良い。
結果 面白ければだけど。
その原作から更に映像化の為にストーリーの改変もされている様だ。
しかしワシは原作を知らない。
筋肉に抗うだけの知識もない。
その程度なワシは、ココまで筋肉にドヤられると
「 …うん。良いと思う。」
としか言えない。
実際にフィルムで撮影して頭から爪先まで映像をCG加工してるそうで。
つまりゴリゴリのCG作品でありながら、その絵は嘘偽りない爆盛りの"筋肉"。
こんな徹頭徹尾妥協無きビジュアル管理体制、RIZAPのプログラムも真っ青である。
結果、映し出された映像が終始
『 俺が筋肉だ!!』
と言い切るのだから反論の余地も無いどころか反論する気も起きない。
全方位"筋肉"包囲網を喰らった者が
『 筋肉Yeahhhh!』
となればこの作品は勝ちだ!
そしてこの映画は間違いなくその戦いに勝利した!!
そう。
ワシはこのジャンルの話が嫌いなワケじゃないが大好物という程でもなく、しかしこの映画を観て
『…スゲェ、筋肉スゲェ。』
と、感嘆したクチである。
正に"勝てば官軍"な映画。
(負け戦の話だけどな)
2020年11月現在Netflixでも配信されているので是非とも茹でた鷄胸肉を食べながら鑑賞して頂きたい。
ワシは食ってねぇけど。