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ハンナとその姉妹のsentakuonnaのレビュー・感想・評価

ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)
4.4
衝撃的な面白さはなかった。ただ、何だこの気持ちの良い終わり方は・・!!心地よさと綺麗にまとまり具合は一番かもしれない。あと様々な伏線からの集約/終結もきれいで自然。他のウディ作品より、纏めに使っている時間がやや長いからかもしれない。大体最後10分にぐぐぐっと詰まっている印象だけど、これは最後15or20分から収束に向かっている。心地よい。とてもほっこりした。
所々泥棒野郎的で絶妙。実はコメディでは?


(備忘メモ)
・小テーマ/区切りの演出が、とても効果的。切り替わりはガラッと行くのに、全てがつながっている。自然体なのに練られている。好き!
・場面切り替えに際して、テーマを言い表す一言が出てくる雰囲気がフォントも含め最高。11分頃の、"The hypochondriac."の所の音楽凄く好き!その場面のウディアレンの服が珍しくそのまま結構好き。デニム素材ぽいシャツに濃いネイビーぽいネクタイと、なんでもないベージュのパンツ。シャツの着崩しがリアルというか、本当いつも思うけど、ウディアレンの映画は、衣装というより、その役本人が着ている服そのもの(personalityてことなのかな?)って感覚をとても強く感じる。そのすぐ後のシーン13分頃くらいの2人の子供のお揃いの服も、珍しくとても可愛い。ママのTシャツの色ともお揃い。実はこのシーンでもウディがセーターの中に着てるシャツの色ともお揃い。その直前にウディが着てたシャツともリンクしてる笑(気のせいかな?笑)
・26分頃の本屋(PAGEANT BOOK & PRINT STORE)の雰囲気が好き。初めにアップで映る棚にかけてある絵とか。色合いとか。おしゃれとかかっこいいとか素敵!とかでは全くないのに、自然体で程よくいい、私のおしゃれの定義は「絶妙にずらすこと/ずれていること」だから、その意味でおしゃれ。
・40分頃に絵のバイヤー?コンサル?がコートの中に着てる「女」って書いてあるニットの雰囲気、最高。シュールというか、ずれてるという意味でおしゃれ。
・"the big leap.”も好き。いつもとテーマや趣旨は同じだけど、面白い。
・1時間22分頃のホリーの服好き。スタジャンに、ストレートワイドパンツ。
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