トム・ハンクスは好きな俳優だが、
今まで本作を鑑賞しておらず、
今更ながらの初鑑賞。
印象としては、
気持ちの良い映画だった。
物語は、
知能指数が低くも真っ直ぐに生きる
主人公フォレスト・ガンプが、
バス停のベンチで出会う人々に自身の
過去を語っていく回想録となっている。
60年代~70年代の混迷する
アメリカ社会の中で生きていく
フォレストは、希望的な存在に感じられた。
フォレストの想い人であるジェニー
との恋愛模様も描かれるが、
フォレストと対比的に描かれる
ジェニーは物悲しく思えた。
劇中でのフォレストの母親の
「人生はチョコレートの箱のようなもの、開けてみないと分からない」
という台詞は、
挑戦をし続けなくてはいけないと
個人的に奮い立たせてくれる台詞だった。
羽が舞い落ちるところから物語が始まり、
羽が舞い上がるところで物語を終える事で、
人生の巡り巡っていく新たな運命が
始まっていく事を表したと思った。
只、全てにおいて成功を納めていく
フォレストに関して、
ご都合展開を感じない訳ではなかった。
又、ジェニーの結末が不幸の運命から
逃れられないという旨に捉えられて、
その運命から乗り越えて脱却する姿を
描いて欲しいと思った。
皆が運命を持って、
風に吹かれて世界を漂っている。
その両方が今の自分に起きているのかも
分からない状況だが、
一つ一つの出会いを
感謝と尊敬の心で受け止めて、
大切にしたいと思う映画だった。