ゴジラ第一作。
まだモノクロの、終戦から10年経っていない時代の作品。
元ネタは水爆実験被爆の第五福竜丸事件から。
恐らく、今の時代なら、様々な方面への「配慮」で、制作することさえ許されなかったと思う。
反戦反米メッセージを隠さず、せっかく復興した東京を焼き尽くし、戦争で被害にあったであろう人達に心理的後遺症を遺すかもしれない。
恐らく、この時代そんなことよりも、特撮映画を作ることの熱意や、戦後を生き抜くことの執念がそれらを上回ったのだろう。
ラストの海底でゴジラと芹沢教授が対峙するシーン。
伊福部昭の君が代にも似た楽曲が、ゴジラを神々しくも見せ、そこには、長年日本人が抱き続けるゴジラ愛の出発点を感じた。
最新作−1.0を評価する人達に、是非見て頂きたい。