【太陽のしずくと光る赤ん坊】
これは劇場でみていたのですが、なんとなく投稿タイミング逃してました。先日『アナ雪』みてこっちの方がまだ面白かったなーと思い出したので投稿。
ディズニープリンセスの系譜ってちゃんと把握していませんが、魔法で夢見た後に魔法を否定し、やっぱり女は家庭に入るのが幸せよ…と締めるフォーマットによる(当時)今のところ最後の作品…ですよねコレ。
まず、ラプンツェルの洗髪法が気になっちゃって(笑)。
あの塔の中でどうしてたん?魔法の髪だから洗わなくてもオッケなのか?…でもくさくね? また、あんだけ長いと重さ何キロあるんだろう?動くの大変な気がする…等々。
お話は冒頭、魔法の花騒動に含みがあると思いました。
花の魔力を独り占めするゴーテルは一見悪者ですが彼女、花は摘まずに共生しているんですね。ところが国王は、王妃を助けるため花を引っこ抜いて一回ポッキリで使い切ってしまう。
花の効力ルールを作中明示しないのが怪しいところですが、国内の共有財産にしようって発想が欠片もなかったのだろうか、この王様には。
ここ引っかかりますが、原作ではあった両親が犯した罪、を引き継ぐものじゃないかとも思います。王も共生(花とゴーテル)を選べば娘の誘拐はなかったかもしれない…。隠し味だけどちょっといいな、と思った部分ですね。
登場する魔法は、魔法というより技術に近い使われ方ですね。技術を超える(或いは忘れる)人間愛を謳いたいようです。
しかし、けっきょく人間は、天からの恵みを生かせないってところがちょち寂しくも現実的。…ディズニーなのにあまり夢のあるお話じゃないですねえ。
逆にリアルでよかったのはラプンツェルの造形。いかにもな今風ギャルみたいだ。でちょっと、どこか発育不全に見えるんですよ。軟禁生活の成果でしょうか。そこまで含めて巧いデザインだなあ、と感心しました。
そしてお見事なランタン乱舞に、座布団10枚。
<2014.5.1 記>