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インクレディブル・ハルクのRのネタバレレビュー・内容・結末

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

実家で。

2008年のアメリカ映画。

監督は「トランスポーター」のルイ・レテリエ。

あらすじ

兵士強化実験の影響で緑の巨人「ハルク」に変身してしまう力を身につけてしまった研究者のブルース・バナー(エドワード・ノートン「マザーレス・ブルックリン」)。軍から追われる身となったブルースはブラジル、リオデジャネイロに潜伏していたが、ふとしたことがきっかけとなり、軍に潜伏場所を突き止められてしまう。

Netflixにて、2度目。

MCU=マーベル・シネマティック・ユニバースといえば、今や世界規模のヒットを誇るマーベルコミックスのヒーロー映画群だが、その華々しい一作目は「アイアンマン」ではなく本作。

しかも、今作の主人公ブルース・バナーを演じたのはマーク・ラファロ…ではなく演技派エドワード・ノートン。

ちなみに、なぜ彼がそれ以降のMCU作品にブルースとして出なかったかと言えば「縛られたくなかったから」。かっけー(白目)。

その後の言わずとしてた「アイアンマン」が当時の期待値以上のヒットをぶちかましたこともあり、半ば黒歴史というかなかったこと扱いされている本作だが、改めて鑑賞。

冒頭のオープニングロールから「スターク・インダストリーズ」や「ニック・フューリー」といったMCUのワードがそこかしこに出てきたり、ブルースが取り組んでいた研究プロジェクトが「スーパー・ソルジャー計画」(キャップの研究のそれ)だったりと、やはり一作目ということでその後の布石はそこかしこに鏤められている。

ただ、まだやっぱ安っぽさもあって逃亡先のリオデジャネイロでブルースは「怒り」をコントロールするため武術家に修行させてもらうシーンがあるんだけどその武術家がヒクソン・グレイシーだったりとカメオ出演と言えば聞こえは良いがなんかMCUらしい洒落の効かせ方じゃない。

お話的な部分でいえば、わかりやすい構成でハルクの一作目としてはそれなりに面白く、ハルク誕生をオープニングだけで描き切るという大胆な構成は評価できるが、中盤の鈍重なもたつき具合がその分足を引っ張りトントンの凡庸な出来。

肝心のハルクはMCU作品群のハルクに比べると髪も艶があり、心なしかハンサム笑。マーベルvsカプコンで見たことあるような地面を叩いての衝撃波や必殺技「ハルクスマッシュ」などハルクらしいアクションを終盤にかけて盛り込んだのは評価できる。

謎の協力者「ブルー」の正体がもしかしたらトニー(ロバート・ダウニー・Jr.「ドクター・ドリトル」)かなぁと思いきや、全然違うマッドサイエンティストだったのは拍子抜けだったけど、あいつはあいつでどうやら「リーダー」というヴィランになる設定だったらしく、続編の構想もあったのかなぁ。

まぁティム・ロス(「ルース・エドガー」)が不適に演じるヴィラン、アボミネーションとのパワフルバトルは絵的にも派手で迫力があって、ここら辺のハルクだからこそできるパワープレイは今のMCUにはあんまりないので、やっぱハルク単体作品をそろそろ観たいかなぁとも思った。

エンドロールでは、遂にサプライズ的にトニーが登場し、懐かしさを感じると共に一抹の悲しさも、ここからMCUが始まったんだなぁと思うと感慨深い。

作品としてはビーキュの域を出ていないが、記念すべきMCU一作目としてはそれなりに意義のある作品だった。
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