りく

アウトサイダーのりくのレビュー・感想・評価

アウトサイダー(1983年製作の映画)
4.5
フランシス・コッポラ監督が新進気鋭の若手俳優陣を多数起用した青春劇。

クリス・トーマス・ハウエル、ラルフ・マッチオ、パトリック・スウェイジ、トム・クルーズ、マット・ディロン、そしてダイアン・レイン。後に様々な映画作品で主演を張る人たちがみんな実に若々しい。

対立する2つの若者グループ。相手を憎む者もいれば、穏やかに共存したいと考える者もいる。

そんな中で発生してしまった殺人事件。怒り、悲しみ、憎しみ、憐れみ、若者たちの様々な想いが交錯する。

誰もが虚勢を張り、粋がる。しかし本当は孤独で、悲しさを抱え、そんな自らを慕ってくれる仲間がいるから、その仲間のために強くありたいと思う。

本当はナイフで人を傷付けたくない。本当は銃を撃ちたくもない。でも誰かが心のテリトリーまでをも脅かしてきたのなら、防衛するしか道はないと考える。それがたとえ過剰防衛だったとしても。

しかし、互いに傷付け合うことなどなく、分かり合うことは出来ないのか。憎悪に勝る純粋さ、それが武器になることも皆知っている。

知っているけど難しい。だから若者たちは悩み、騒ぎ、殴り合いのケンカをする。

若者特有の二面性をそれぞれのキャラクターが個性豊かに演じている。ファンとしては、可憐なダイアン・レインがとにかく美しかった。
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