皿と箸

ファニーゲームの皿と箸のネタバレレビュー・内容・結末

ファニーゲーム(1997年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

ハネケ二本目に観た映画で、不快指数高め!な前評判だったので(そういうのに限って対した暴力描写無い)期待してたのですが、不快指数とか通り越して一つの映像芸術として最高峰の作品だと思います。90年代ハリウッドのコンテクストやメタファーは確実にあるんだけどそれを華麗に演出に落とし込んで(てかのっけから半端ないハードコア)最後の船に乗って2人で話すシーンでの[虚構は現実と同じくらい現実だ]のセリフへの回収の仕方、は観客に[映画を観る]と言う事は何かを強引に問いかける。何を期待してるんだお前らは。と。ハネケがその後フランツ•カフカの[城]を映画化した理由も見えてくる。測量士Kが何か答えに辿り着きたくて現実に翻弄される様に人は繰り返される日々に答えが欲しくて映画に何かを求めている。そんな期待をハネケは鮮やかに裏切ってく。この映画で離れていく様なファンならいらん!というまぁ洗礼的な意味もあるのかな。好き嫌いとかじゃなくて本当に完成度が高い作品なのです。
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