めちゃくちゃ面白い。他の岡本喜八作品よりかは贅沢に時間使ってテンポ遅めで焦らされるんだけど、死ぬほど面白くなったタイミングでいきなり終わるのが最高。『肉弾』同様、雨の中での出会いはロマンチックだったし仲代達矢のクズっぷりもよかった。
仲代達矢が今まで斬ってきた人間の亡霊(影!)をひたすら斬り続けるという狂気じみたシークエンスがヤバすぎる。人物に人影が重なる瞬間ってなんであんなにも興奮するんだろうか。また、剣道や殺陣のシーンはシネスコで撮られたショットの方が好き。左右に配置された人物達の互いの距離が縮まる瞬間の緊迫感がたまらない!岡本喜八の撮った時代劇の中では今のところ1番好きかも。新珠三千代が報われない役だったので+0.1。