このレビューはネタバレを含みます
ようやく見ましたずっと気になってた名画。古い作品だけどしっかり見応えがあって退屈しませんでした。さすがの名画です。
父親殺しの疑いで捕まった少年の裁判で、陪審員12人のうち当初11人までが有罪と考えていたものの、1人が有罪に確信が持てないと言ったのを機に、他の人たちも徐々に無罪に傾いていく陪審員室の密室劇。
証拠や証言を吟味してその信憑性を疑うとこは、正直言って、陪審員がそんなとこまで着目できるものだろうかと思ったし、あまり論理的でないと思った部分もあります。
適当にしかものを考えていない大多数の人が、もっともらしいことを自信たっぷりに語る人になびくところは、実はちょっと怖いかも、とも思いました。
でも、この映画の基礎にあるのは「疑わしきは罰せず」、つまり証拠や証言が怪しければ、被告を罰してはならないという、法治国家の大原則だと考えると、大いに納得。冤罪が後をたたない中、大事な話だと思いました。
法廷劇が好きな人は見て損はないと思います。