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カールじいさんの空飛ぶ家のJAMのレビュー・感想・評価

カールじいさんの空飛ぶ家(2009年製作の映画)
3.7
たしか今年の出来事だと思うんですけど、スナック菓子のカールが東日本で販売停止になったんですよ。
「へー、もうおじさん食べれないんだ」と当時は軽い気持ちで流していた僕でしたが、今にしてみるとそれって結構な大事だったよなぁと。当たり前が当たり前じゃなくなる瞬間の衝撃度は実は大した事なくて、無くなった後にふと気付く「当たり前が当たり前でなくなってしまったと気づいてしまう瞬間」こそが衝撃や哀愁のピークだったりするんですよね。
カール、食べたい。
そんな感じで、カールじいさんの空飛ぶ家です。
まさにこれです。
当たり前が当たり前じゃなくなる瞬間の哀愁、これこそ本作の最大の見所です。開幕十分から泣かせに来てます。内容で言えば昔話で言う「むかしむかし….」くらいの段階でもう辛い。
カールとエリーの半生、死別、そしてUP。
この十分だけで物語として完成してると言っても過言ではありません。だからこそというか、そこからのストーリーはぶっちゃけそこまでノレませんでした。
年老いて尚、妻との約束を果たす為に冒険に出る爺さんという構図は面白く燃えるもののそこから更に魅力を出せていたかと言うと微妙。面白く感動的な事と魅力的な事は自分の中では違ったようです(それお前の主観じゃねーか。
今を生きる事は思い出を捨てることなのだろうか?
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