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フォードvsフェラーリのJAMのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
3.6
男の闘いの幕開け

フォードVSフェラーリの対立構図を大枠に、レーサーとして父として男の意地を懸け世界レース ル・マンに挑むという様相。
それが熱狂掻き立てる要素として乗せられており、多くの意味でその勝負の行く末を見守る『観客』としてそこに自分が確かに存在していると思える臨場感があるからこその熱狂が込められた一作。
耳元で響くエンジン音なんか特に溜まりませんでしたね。
またその意地をこれでもかと見せつけた上で、彼の変化を感じさせる『決断』が何とも言えない後味を残し伝記物の締めとしては清々しいと感じました。

しかし個人的には、話の大枠として捉えていたフォードVSフェラーリの構図があくまでもその部分を見せるための舞台設定の役割を超えておらず、事実上フォードVSフォード上層部となり、フェラーリが対等なライバルではなくヘイト役を買うだけのヒールと化していたのが残念といえば残念でしたかね...。

劇場で見てこその映画だと感じましたので、是非とも劇場で!
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